映画感想

イカれタランティーノ映画『デス・プルーフ』感想

投稿日:2017年3月12日 更新日:

感想を書くのが凄く難しい映画を観てしまいました。

『デス・プルーフ in グラインドハウス』/監督・クエンティン・タランティーノ

タランティーノ監督の作品は「映画オタクが映画撮ってみた」的な通好みで、作品のそこかしこに過去作のオマージュが散りばめられている(らしい)作風が特徴ですが、今回は「グラインドハウス」と呼ばれる低予算B級映画を2,3本立て上映する映画館で上映されていたような作品というコンセプトで撮られているそうです。
絵作りの面でも変に凝っていてワザとノイズを入れたり音飛びさせたり、パッと見では2007年製作の映画とは思えない画面になってます。
それもあってか当時の映画シーンを知らない自分のような世代でも観ていてなんとなく懐かしさを感じる不思議な体験をさせてもらいました。
さて、本作のあらすじを――

テキサス州オースティン、人気DJのジャングル・ジュリアは親友シャナの運転する車で久しぶりに会う友人アーリーンと一緒にナイトバーに出かける。
その道中アーリーンは怪しい黒い車が自分たちの周囲に何度も現れることが気にかかる。
怪しい車はナイトバーにも表れ、車の持ち主スタントマン・マイクがアーリーン達に近づいてくる。
アーリーン達はマイクを警戒しながらも友人ラナの運転する車でナイトバーから出るが、そのあとをマイクは耐死仕様(デスプルーフ)に改造した愛車で追っていく。
マイクはアーリーン達の乗る車を追い越してUターンするとフロントライトを消して彼女たちの乗る車に向けて発進させる。
フルスピードで正面衝突する両車。マイクは病院で一命を取りとめるが少女たちは皆即死だった。
それから14か月後、回復したマイクは次なる獲物を求めてテネシー州レバノンに現れる。

とまあ物語前半は大体こんな感じで、あえてジャンル分けするなら異常な殺人鬼が活躍する「スラッシャームービー」でしょうか。
しかし後半になるとスピルバーグの『激突!』みたいな「カーチェイス&スリラー」な要素も加わってきて怒涛のテンションでクライマックスを迎えます。
「終わりよければ全て良し」じゃないですが鑑賞後の爽快感は凄まじいですので観て損をすることは無い映画だと思いますよ!
カーチェイスシーンの迫力も素晴らしく、その部分だけでも一見の価値有です。
あと良かったところはアーリーン役の女優さんがムッチリしててセクシーです。そんくらい。

以下はタランティーノ映画なんだから「そこは覚悟しとけよ」要素なんですが、無意味&冗長な長ゼリフが映画の大半を占めています。
上映時間の殆どが本編に一切関係のないガールズトークで絞められているので覚悟してください。
やたらに長い会話劇はタランティーノの他作品でも見られますが今作は輪をかけて一段と無意味で長いッ!
ぶっちゃけタランティーノ以外の監督が撮ったらもっと短い映画になったでしょうが、それはそれで味気ない物になったのだろうなぁとも思います。
むしろアレだけ無駄に尺を掛けて焦らしまくったからこそ、ラストのカタルシスが倍増されていたような気もします。
何はともあれ観る人をかなり選ぶ映画だなと思いますし、大手を振るって人に薦められない作品です。
とにかく暇で暇で仕方が無いけど外出する気力は無い休日、単純で頭空っぽにして楽しめるタイプの映画を観たい人にならオススメします!
そうじゃない人は『激突!』を観た方が尺も短いし、同じようなストーリーを更にシンプルにした感じの映画なのでオススメです。

P.S. あのチアガールはどうなったんッ?!

スポンサーリンク

-映画感想
-, ,

執筆者:

関連記事

男なら夢に殉じろ!『華麗なるギャツビー』感想

フィッツジェラルドの不朽の名作『グレート・ギャツビー』。 ここ日本でも人気が高く、翻訳も数種類出ています。 ちなみにわたしは野崎孝さんの翻訳で読みました。 映画化も数度されているようですが、今回は20 …

なりたい者になれる!映画『イコライザー』感想

かな~り久しぶり(約2年ぶり)の更新です。 色々思うところあり、これからしばらく定期的に投稿していこうと思います。 といっても投稿内容も何の変哲の無い日々感じたことの日記っぽくなってしまいますが、更新 …

男女の悲喜交々漫談『アニー・ホール』感想

アラサーともなるといい加減「ラブストーリー」だの「青春の苦悩」といった題材の作品をわざわざ自分から摂取しようという気力が湧かなくなってきて本作の主人公同様「人生の危機」を感じている私です。 ウディ・ア …

壮大な自由研究映画『ドラえもん のび太の創世日記』感想

現在絶賛公開中のドラえもん映画『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』を近々観に行こうかと思っておりまして、その前に予習の意味も込め過去のドラえもん映画を観ておきたいなぁと。 私は幼少期にドラえもん …

ビン・ラディンを消した女性捜査官映画『ゼロ・ダーク・サーティー』感想

キャスリン・ビグロー監督による、ウサマ・ビン・ラディン殺害の裏で活躍した実在の女性CIA局員を描いた作品『ゼロ・ダーク・ダーティー』を観ました。 同監督の前作『ハート・ロッカー』も面白かったので大した …