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第3回 出版社持ち込みレポート

投稿日:2017年2月28日 更新日:

お待たせしました?出版社持ち込みレポート・後編!
一迅社『コミック百合姫』編です!



新書館での敗北の傷も癒えぬままにワタクシ帷子帷は新宿は御苑の真横に位置します一迅社へやって参りました。
百合姫への持ち込みはこれが2回目となります。前回の持ち込みでは取りつく島もなく原稿を突っ返されたわけですが、今回こそは何かしらの成果を手にするぞ!と息巻いて──

ということもなく、正直今回持ち込む原稿の百合ジャナイ感もありまして、負け戦気分で何の期待感も持たずに来ていました・・・



自分に期待してはいけないのです。期待するから結果を知って落胆するのです。



今回見てくださる編集さんは前回とは違う方のようで、男性の編集さんでした。
内心「あぁ良かった、とりあえず会話はちゃんとできるっ!」なんて小さくガッツポーズをしていたのは内緒です☆



編「それではどうぞコチラに──」

2ヶ月ぶりの白い応接机、今回の壁ポスターは「かんなぎ」と「ゆるゆり」かぁー・・・・・・

帷「今日はお忙しい中時間を割いていただいてありがとうございます。こちらが今日見ていただきたい原稿になります。この前のコミティアで出した同人誌の原稿でして・・・・・・あと、コミティアが終わった後に描いた8ページの短篇漫画も持ってきたので合わせて見ていただきたく思います。それと、こちらが前回3月の中旬に百合姫さんに持ち込んだ原稿なんですが、成長具合などの参考までに見ていただければ──」
編「申し訳ないですけど、志願者の方にそこまで時間を割いてあげられない部分もあるので・・・・・・全部に目を通してあげられるかわからないけれど・・・・」

\ソウデスヨネ-!!/

帷「おおおお時間の許す限りで構いませんので!えっと・・・・前回のコミティアの原稿を中心に見ていただければッ──」
編「はい──では読ませていただきますね」

出版社も商売なのだ。実利があるかどうかも分からない作家志望者に割ける時間は限られています。
それよりも連載作家さんや取引先とのやり取りに注力するのが至極真っ当です。
でも今回のコミティア原稿は・・・百合感が凄く薄いんですよおぉ~・・・で、できれば隣の8P短篇も目を通してくれぇぇぇ!
と、祈りつつ編集さんが読んでくださってる間脳内で拝んでいました。

ナギさま(かんなぎポスター)のご加護あってか、なんと編集さん『少女書簡』を読み終わった後8Pの短篇も読んでくれました!
良かった、これで悔いなく帰宅できるッ!
15分程掛けてじっくり読んでくださりました。

編「──うん。ウチの作風とは少し違うかもね」



ド直球ッ!!



編「こういう作家性を押し出した作風は同人誌なら許されるとは思います。むしろこういう本を求めてコミティアに行く参加者も多いと思う。商業だと百合姫というよりは──アフタヌーンとかコミックバーズとか、あんな感じがしますねぇ……」
帷「でででも百合漫画を描きたいんです!」
編「うん、短篇の方はまだしも長編(少女書簡)の方は百合とは……ウチの読者は受け取ってくれないかなぁ。やはり百合姫で描くのであれば後半の男のところは女の子にしてあげないと……」

や、やはりそうですよね……なんか数日前に他でも言われた気がががが

編「そもそも【百合】ということを抜きにしてもこの漫画は面白くない」
帷「────(吐血)」
編「まず、文字での説明に頼りすぎています。極論ですが私は漫画には文字なんて一切無い方が良いと思ってるんです、できることなら絵で全て伝えられるのが一番良い」

ホントに極論ですけどね、と念押す編集さん。
絵だけの漫画──俗に言うサイレント漫画ですね。

編「例えば章間的に挿入されてる一文。こういう表現は同人誌であれば良いですが、商業誌でやるのはキツい。ここは絵で、漫画で表現してもらわなきゃならない」
帷「……はぃ(白目)」
編「それにちょっと説明的モノローグがクドいですね。所どころ必要ないだろうって箇所あります。例えばココとか、絵だけで十分読者に伝わってると思う、台詞が余計だね」
帷「……ハィ(チアノーゼ)」
編「……つーかこの子、小説家という設定の割には文才無くね?」
帷「────(心肺停止)」
編「あと帷さんはもう少し基本枠を意識してコマ割りしていった方がいいかもね。短篇の方はその辺意識してできてると思うけど、『少女書簡』の方は断ち切りはみ出してるコマが多いかなぁ。ウチの作家さんの中にも断ち切り一杯までコマ割りする方多いですけど、こういうのは出来る人がやる分にはいいけど、帷さんの場合はとっ散らかって見えるかな。ゴチャゴチャしてる」

やべぇぞ……これはやべぇ……取りつく島も無いどころか島沈没してるぞ……
この後も基本、酷評の嵐です。あまりに多くて全部書ききれないぐらいです。
褒められた所……あっただろうか……たぶん無い。

編「枠線・フキダシ・効果音がデジタル感強くて浮いてるね。全部アナログにした方が帷さんには合ってる気がするなぁ」
帷「ま、マジですか!結構気になるぐらい浮いてます?」
編「うん……効果音も少し凝った方が良いね。効果音ってのは文字であると同時に絵でもあるわけだからね。いくら何でも全部同じ調子で書きすぎてるかな」

たしかに効果音(オノマトペ)は結構適当にやってる部分が多かったです……。
というか、ぶっちゃけ苦手意識があります。克服すべき課題ですね。

編「全体的に線も太いなぁ……百合姫で描くならもう少しだけ細い線に──これ実寸で描いてるの?」
帷「はい、実寸です」
編「なら少し大きめに描いて縮小って感じでもいいかもね」

やはり百合を描くなら繊細な線が求められるんですね……。

編「もし次持ってくるつもりあるなら基本の学園物で描いてみてほしいかな。『少女書簡』っぽいタッチで学園物を描いたら結構おもしろいかも。こういう絵ってウチに中々いない感じのタッチだしね」
帷「!?ぜ、前回百合姫に持ち込んで別の編集さんに見ていただいた漫画が結構王道の学園物なんですが!!」
編「ほう……ちょっと読ませてね」

そう言って脇に置いてあった『青イ星霜』を手に取る編集さん。
読んでいるあいだ5分ちょい経過。
やりました!持ち込んだ漫画3本とも目を通してもらえました!
ダメ元で持ってきておいて良かったぁ~(泣)

編「これは良くない。やっぱりデジタルじゃなくてアナログの方が君には合ってる」
帷「デスヨネ(泣)」
編「『少女書簡』のタッチで、線を細めに意識してって感じが良いと思う」



とまぁ、概ねこんな感じでしょうか。
ところどころ省略してますが基本酷評ばかりでした。
合間に好きな百合姫の作家さんとか今期見てるアニメとかの雑談もありましたが割愛してます。
あ、そういえば雑談の中でこんな話がありました──

帷「伊藤計劃の『ハーモニー』が今度アニメになるじゃないですか!僕、百合SFとか描きたいんですけど!!」
編「あー、SFかぁ(渋面)」

ア、アレェ~……ハズシタカナァ(冷汗)

帷「ゆ、百合姫でも以前『ハーモニー』をコミカライズする企画があったりしましたよね(小声)」
編「う~ん、SFでもある程度エンタメに寄ってるものなら良いんだけどね。何にせよ分かる人にしか分からないみたいなのはキツいかな」

百合姫での『ハーモニー』コミカライズについて探りをいれてみたんですがはぐらかされちゃいましたw
やっぱ頓挫しちゃったんですかね……今こそ波に乗って『ハーモニー』をコミカライズするべきだと思うんですよ!思うよね!?



閑話休題。
そろそろ締めに入ります。

編「是非次の原稿は賞を目指した物を描いてきて欲しいですね。デビューするなら賞を獲るのが一番良いから」

百合姫コミック大賞ですね。
次回の締切りが9月30日です。
これって応募総数どのくらいあるんでしょうね、聞いとけば良かった……
何にせよ前回の受賞作等を見ても今の僕ではあまりに狭き門に思えます。
うん、無理。

編「次、いつ頃持ってこれそうですか?」
帷「う~ん、8月のコミティアにも参加するんですが、その前にできればもう一度描いて持ってきたいとは思いますが……」
編「7月に入るとちょいと編集部的にも忙しくなるんだよね。バイトの合間で大変かもだけど、できれば来月中に持ってきてほしいな」
帷「ワカリマシタ・モッテキマス(脊髄反射)」

と、ここで編集さんが懐に手を伸ばし……




名刺をこちらに差し出しているじゃないですか!!?

編「原稿のコピーも預からせてもらっていい?」
帷「ずぇ、ぜひッ!あ、同人誌も良ければどうぞ、余ってるんで!」
編「(笑)ありがたく頂戴します」

あんな酷評の嵐で名刺を頂けるとは夢にも思っておらず、声も手足も冗談じゃなく震えてました。

帷「今日は見ていただいてありがとうございました!来月持ってきますのでどうぞよろしくお願いします!」
編「うん、よろしくね」

名刺を手にプルプルしながら退社。
新宿駅まで歩く途中、マジで泣きながら歩いてました。
端から見ればすごい不審者だったと思う。

たかだか名刺ぐらいでそんな大げさな、と思われる方もいるでしょうが!
僕のような人生のルサンチマンとってこの「たかが」がどんなに嬉しいことか!

3月の持ち込みでは歯牙にも掛けて貰えず!

数日前の新書館でも何の足跡も残せなかった!

そして今日、甘い希望を捨てて「負け戦気分」で持ち込んで!

酷評の嵐!

震える手の中にある名刺を「これは夢なんだろうか……」と何度も見返しながら帰宅しましたw
正直今回の持ち込みは百合っぽくない漫画がメインだったので、行くか行くまいか凄く迷いましたが、ダメ元で行って本当に良かった!



と言うわけで長々と綴ってしまった持ち込みレポですがこの辺で切り上げようかと思います。
乱文をお詫びします <(_ _)>

現在私は6月中に新作を完成させて持ち込むべくテンヤワンヤな日々を送っております。
持ち込みから1週間以上経った今ではだいぶ興奮も収まってきました。
よくよく考えれば「名刺を貰った」ってのは全然スタートラインにすら立ってないんですよね。
確かに前進だが、喜ぶのはまだ早い。

最後に、名刺の写真を!
IMAG0054
表は流石に写せませんので裏面です。
紫の地に百合姫の文字が!
(横の『gateau』ってのは一迅社のBL誌のことです。たぶん編集部が同じなのかな?)
これ、各編集者で色が違ったりしてるんですかね?
全種コンプしたい(適当

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